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戒名・5

 院号・院殿号は戒名本体の上に冠するもので最上の尊称とされる。院とは垣や回廊のある立派な建物の意味で、嵯峨天皇の屋敷が嵯峨院と呼ばれたのが始まりといわれる。寺院の別称としても用いられた。院号・院殿号を与えられた人は、寺を建立するくらい寺院に貢献したということである。生前に深く信仰していたり、菩提寺へ尽力していたり、寺院・宗派・社会に高い貢献をした人につけられる。以前は皇族が寺院などを布施した場合に徳を称えて院号が贈られ、武士が寺院を布施した場合に院殿号が贈られたため、院殿号より院号の方が格上とされた。院殿号は足利尊氏が皇族にならって等持院殿という屋敷の名前を戒名の上につけたのが始まりと言われる。天皇と同じ院号では失礼なので「殿」をつけて武士を示し、へりくだ遜った呼び名をつけた。院殿号は住まいの主人だけにつけたと言われ、室町幕府と江戸幕府の歴代将軍の大半は院殿号を贈られている。しかし現在では字数や見栄えなどから院殿号の方が格上とされる。
 金地院崇伝のように、生前から戒名の上に院号をつけて名乗る者もいる。寺号・院号が僧侶の住坊名や開基となった寺院名からきているためである。具体的な院坊の名の場合と、法華宗の高僧(仏性院日奥)や真宗の本寺住持(信楽院顕如)のように名乗りや死後の諡号の場合がある。その他に軒号・庵号などがあり、院号・院殿号の下とされる。
 もともとは天皇・三后(太皇太后・皇太后・皇后)だけに許されていた院号が臣下にも普及するようになったのは、関白藤原兼家が法興院を称したことによる。平安時代から鎌倉時代までは、当初は天皇や皇族、摂家が院号が用いた。しかし時代が下るにつれ、大名や正室・側室、家臣にまで広がった。現在では在家信者にも戒名・法名につけられる。特に院号と位号を合わせて院居士・院信士と俗称される。
 浄土真宗でも院号をつける場合がある。しかし浄土では一切の衆生は平等という教えにより、院号を用いることに反対する意見もある。

テーマ : 日本文化 - ジャンル : 学問・文化・芸術

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日本人の名前のルーツを探ることで日本の歴史を違う角度から見ることができます。家系図づくりをしている人・一族のルーツの探し方がわからない人・祖先の古いお墓がある人はもちろん、自分の名字・姓・氏の由来を知りたい人、家紋や戸籍謄本(除籍謄本)に興味がある人、先祖が武士か農民か知りたい人、珍名・奇名など珍しい苗字を探している人、明治時代好きの人も読んでみてくださいね。家族や親戚との話のネタにもなります。他人の名字でも起源を調べると面白いことがたくさん出てきますよ。調べ尽くしたら苗字研究家に転職できるかも? 苗字の歴史って楽しいです。異説・新情報がありましたら教えてください。

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