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戒名・2

 戒名は位牌や墓石に刻む。墓石に朱で彫られている戒名は生前に授かった戒名である。位牌には逆修牌と順修牌がある。逆修牌は生前に戒名を授かったらつくる位牌で、順修牌は亡くなった人のためにつくる位牌である。単に位牌といえば順修牌を指す。
 位牌には大別して野位牌・内位牌(白木位牌)・本位牌(塗位牌)・寺位牌がある。臨終後すぐに製作されて葬儀に用意されるのは野位牌と内位牌で、ともに白木のまま祭壇上に安置される。墓地までの葬列で喪主が持つ位牌が野位牌である。野位牌は枕飾りや葬儀に用い、葬儀の終了後に墓地へ置かれる。土葬の場合には四十九日の法要あるいは朽ち果てるまで埋葬した場所に据え置かれる。火葬が一般的になった現在では製作されないこともある。
 内位牌とは死者の戒名・俗名(生前の姓名)・死亡年月日・享年(行年)が書かれた(あるいはこれらが書かれた紙を貼った)白木の簡素な位牌である。火葬の場合は葬儀後に家へ持ち帰り、中陰壇(四十九日の法要および納骨式まで遺骨を祀る臨時の屋内祭壇)に祀られる。中陰壇を解き、御霊を内位牌から本位牌に移した後、内位牌は焚き上げられる。
 本位牌とは四十九日の法要までに野位牌からつくり替えられる位牌である。漆塗りに金箔・沈金・蒔絵が施されるなど立派なものが多く、永く仏壇に安置して祀られる。位牌には札位牌と繰り出し位牌がある。札位牌は1人あるいは夫婦など2人以上の戒名などが表面に書かれた(彫られた)位牌である。複数名用には幅広位牌もある。書かれた人が存命中の場合は朱色の字にしておく。繰り出し位牌は、屋根や扉のついた枠の中に長方形の木の札が何枚も重ねて納められた位牌である。木の札1枚に1人ずつ戒名などを記す。ただし浄土真宗では位牌をつくらず過去帳に記入して代えている。
 寺位牌とは菩提寺や本山に供養の布施とともに納める位牌である。寺の位牌堂や本堂に安置し、朝夕の勤行で供養される。
 基本的に戒名(法名)は2文字で表現され、身分の上下や精進、報恩の多少に関係なく、佛の世界が平等であることを表わしている。ただし位牌や過去帳(法名軸)へ記す場合には、院号などの号が戒名(法名)の上下に附随するのが通例で、号のすべてを戒名として受け取ることが一般的な解釈である。
 戒名は院号(院殿号)・道号・戒名(法名)・位号で構成される。夏目漱石(本名:夏目金之助)の戒名は「文献院古道漱石居士」だが、文献院が院号であり、古道が道号、漱石が法号、居士が位号になる。院号・道号・位号は宗派の教義や、戒名(法名)を授かる者の社会身分・社会貢献度・布施・精進や報恩の度合いにより様々なパターンが生まれる。各宗派にもそれぞれ特色があって、基本パターンから不必要なものが削除されたり、他の文字がついたりする。地域・寺院などの慣習によって異なる場合もある。

テーマ : 日本文化 - ジャンル : 学問・文化・芸術

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Author:asagiri
日本人の名前のルーツを探ることで日本の歴史を違う角度から見ることができます。家系図づくりをしている人・一族のルーツの探し方がわからない人・祖先の古いお墓がある人はもちろん、自分の名字・姓・氏の由来を知りたい人、家紋や戸籍謄本(除籍謄本)に興味がある人、先祖が武士か農民か知りたい人、珍名・奇名など珍しい苗字を探している人、明治時代好きの人も読んでみてくださいね。家族や親戚との話のネタにもなります。他人の名字でも起源を調べると面白いことがたくさん出てきますよ。調べ尽くしたら苗字研究家に転職できるかも? 苗字の歴史って楽しいです。異説・新情報がありましたら教えてください。

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